サーガラ木管五重奏団

サーガラ木管五重奏団の紹介や演奏会情報、その他楽団等で使えるお役立ち情報など、様々な情報を提供しています。木管五重奏はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンから構成され、どれも全く異なる音色のハーモニーが特徴です。是非演奏会にお越しください!

第6回定期演奏会終了しました!

サーガラのホルンです。

 

こんばんは

 

無事演奏会を終えることができました。

皆様には感謝申し上げます。

 

今回は

魔笛

ライヒャの木管五重奏曲 Op.91-5

ベートーベンの弦楽四重奏曲 Op.18-4

とかなり強敵ぞろいでしたが、

大きな事故もなく無事演奏をすることができました。

 

演奏自体にはまだまだ改善の余地があると思いますが、

ひとまずできたことにホッと一息ついています。

 

今回は演奏の他に

ほうじ茶とコーヒーのドリンクサービスと

休憩中の管楽器に関するレクチャー

(なぜ管楽器には出せない音調があるのかについて)

を行いました。

大変好評で、こうした演奏以外でのUX向上にも

努めていきたいと思っております。

 

春分の日に雪というとんでもない状況の中

お越しくださいました皆様

また、ご支援くださいました皆様

本当にありがとうございました。

皆様あってのサーガラ木管五重奏団の活動です。

 

今後も団員一同演奏及び演奏会の質向上に

邁進してまいります。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

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練習日記(2018/3/17, 18)

こんにちは
 
サーガラ代表のSです。
 
先日も土曜、日曜と2日連続で練習を行いました。土曜日はこれまでの練習を反省して細かい展開や表情を確認しました。そして日曜には代官山教会でGP(ゲネラルプローベ、本番の環境を想定した練習)と最終確認を行いました。ここでちょっと本番の雰囲気を写真でご覧ください。

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このように、とても素敵な空間です。天井が高くほどよい広さで、木管五重奏に最適な会場なのです。この素晴らしい場所で演奏できることに感謝です。
 
今までの練習を振り返りながら、定期演奏会のプログラムの魅力を紹介します。
 
モーツァルトの『魔笛』は彼独特の朗らかさと、晩年の深い思考を持ち合わせた名曲です。対位法的な重なりが面白く、刻々と表情が変わっていきます。従いまして、その多彩な表情をどのように描いていくかというのが課題になりました。私たちはデュナーミクを多彩に設定し、それによって語彙を増やしていきました。管弦楽作品はオーケストレーションによって色彩感が強調されているのですが、それを木管五重奏でやる場合、意図的に作り込んでいかないと単調になってしまいます。如何に色鮮やかな演奏にするのか、そこに工夫を凝らしました。
 
ライヒャ op. 91-5 は今回では唯一のオリジナル曲です。初回練習の時は第3,4楽章が冗長で絶望感に打ちひしがれていたのですが、色々な仕掛けをつくって立体感を出せるように努力しました。今になるととてもいい曲だと思えるようになってきました。一方で第2楽章には非常に美しい和声進行が出てきたり、ところどころに宝石が散りばめられています。そのような曲の魅力を最大限に引き出し、さらに淡泊なところにはスパイスを効かせるという、まさに手の込んだ一品です。
 
ベートヴェン op. 18-4 は初期作品でありながら後期のそれをも髣髴とさせるような重厚な作品です。『魔笛』の約10年後、またライヒャの約15年前の作品でありながら、一つ前に抜け出た独創性と精神性に満ちています。曲の内容がとても濃いので、それを解釈して引き出すというのが主な作業になりました。どうやってカデンツを作るか、楽想の受け渡しをどのように作るのか、テンポ変化をどう演出するかなど、課題が沢山ありました。自分の手による分析や過去の名演、とりわけ戦前の巨匠たちによる演奏の理論的な分析、そして音楽監督濱本先生のご指導によって、ベートーヴェンからの問に自分なりの答えを見出してきました。楽譜に対して真摯に、しかし積極的に向き合えるように注意しました。この名曲に秘められたエネルギーを少しでも多く導き出せるように本番でも演奏して参りたいと思います。
 
ウィーン楽派の天才たちによる珠玉の3曲を、木管五重奏というスタイルでお楽しみいただければ幸いです。
なお、演奏会は19時前に終了する予定ですので、閉演後に夜の代官山をお楽しみいただけるかと思います。代官山には良いカフェやレストランが沢山あるのできっと素晴らしいティータイム、ディナーを味わえることでしょう。意外と渋谷からの徒歩のアクセスも良好なので、お昼を代官山で過ごしてサーガラの演奏会で一休みしてから渋谷方面まで散策することもできます。是非よき一日をお過ごしいただきたく思います。団員一同、ご来場をお待ちしております。
 

サーガラ木管五重奏団第6回定期演奏会
2018年3月21日(水祝)
16時半開場 17時開演
代官山教会

ベートーヴェン/ 弦楽四重奏曲 ハ短調 op. 18-4
ライヒャ/ 木管五重奏曲 イ長調 op. 91-5
モーツァルト/ 歌劇『魔笛』K. 620 序曲

入場無料・全席自由

温かいコーヒー・お茶もご用意させていただく予定です!

管楽器の仕組みに関する解説講座も準備中です!

 

ゲネプロおわりました! 2018/03/18 余談:自由が丘&代官山散策

こんばんは

 

サーガラのホルンです

 

もうすぐ本番ということで

会場を使わせていただいて

ゲネプロを行いました

 

今回の演奏会に向けては

通し練習を入念に行って来ましたが

やはり会場での緊張感を伴う通しには

まだまだ慣れないことが多いです

 

本番前にこのような練習を行えたことが

本番で成果として現れるといいなあ

 

会場写真を下に掲載しました。

とても綺麗な会場です。

こんな会場を使わせていただけるなんて感謝感激です。

 

演奏会がもっと気軽にホッとできる場所になったらいいなーなんて

考えておりまして、今回は休み時間に温かいお茶やコーヒーなどの提供を

させていただく予定です!

 

アットホームな演奏会にしたいと思っています。

 

また、興味がある方向けに休憩時間中に管楽器の仕組みについての

簡単な講座も準備しております。

 

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この写真はリハ終わりの様子です。

 

なんだろう誰もいないのにこの疲れている感じは(笑)

 

今回もとにかく重たいプログラムです。

 

短いけれどもオケ曲の魔笛

長大なライヒャの木五

がっしりとしたベートーベンの弦楽四重奏

 

まさか木五で弦楽四重奏をなんて

やるとなった時は不安でいっぱいでしたが、

やってみると本当によくできている曲でした。

もはや元々木五の曲だったんじゃないかと思えるような作品です。

なかなかない機会ですので是非お越しください。

 

 

今日は別の楽団の演奏会にサーガラのチラシの挟み込みに

行かせていただいたのですが、予定より

かなり早く終わってしまって

久々に自由が丘を散歩しました。

 

たまに行くと新たな発見の多いまちで

全然飽きませんね

 

昔から植木というか園芸が趣味なのですが、

実家から離れてからはしばらくやっていませんでした。

数ヶ月前に観葉植物の購入をきっかけに火がついてしまい、

観葉植物巡りがマイブームです。

 

こんなところに来たら興奮せずにはいられないです(笑)

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こちらはエジソン電球

柔らかい明かりがとても良いです

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作家さんのコーヒーカップ

欲しくてたまらなかったのですが、、

我慢我慢、、、、、

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これでコーヒー飲んだら美味しいだろうなあ

 

それからも一通り自由が丘を散策し、お昼を食べたのですが、

それでも練習(ゲネプロ)まで時間が余ってしまい、

今度は代官山に移って散策しました

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最近の代官山お気に入りスポットです

駅からすぐそばなのですが、

面白い雑貨屋さんがあり、ついつい寄ってしまいます

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今日は昨日より暖かく、外で日向ぼっこしていました

ぼーっと

 

気がつけば練習開始時間間近に、、、

 

会場の前の桜の木の花芽が開き始めていました

運が良ければ演奏会の日に満開かもしれないですね!

今年の桜の開花はかなり早かったですねー

 

花がとても綺麗な季節になって来ました

人生の節目の年ではなくても

春はなんとなくそわそわしてしまいますね

 

 

話がまとまらなくなって来てしまいました

 

とにかく!!

 

演奏会是非お越しください!

団員一同心よりお待ちしております!

 

サーガラ木管五重奏団第6回定期演奏会
2018年3月21日(水祝)
16時半開場 17時開演
代官山教会

ベートーヴェン/ 弦楽四重奏曲 ハ短調 op. 18-4
ライヒャ/ 木管五重奏曲 イ長調 op. 91-5
モーツァルト/ 歌劇『魔笛』K. 620 序曲

入場無料・全席自由

温かいコーヒー・お茶もご用意させていただく予定です!

管楽器の仕組みに関する解説講座も準備中です!

 

是非よろしくお願いいたします!

 

なぜなぜ管楽器(その5):閉管と開管とは?

こんにちは

サーガラのホルン吹きです

 

少し間が空いてしまいました

申し訳ありません

 

前回まで数学のおさらいをしていましたが、

なかなか本題に行けないので

ここで一旦本題に絡んだお話を

 

※この記事は管楽器の構造とその倍音特性を説明すべく書いているものです

※動機については下記記事を参照ください

saagarawq.hatenablog.com

 

さて、上記記事の説明のためにモデルを導入したいと思います。

とは言ってもそんなに難しいことはなく

下の図のような筒を考えれば終わりです。

これが最も単純で簡単な管楽器のモデルです。

 

下図の筒の端には2種類あります。

閉じた端と開いた端です。

閉じた端のことを閉口端とよび、開いた端を開口端と呼びます。

 

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図の一番上のモデルは筒の両端が閉口端のモデルです。

このモデルの最も身近な楽器は管楽器ではなく太鼓などの

打楽器でしょう。

 

真ん中のモデルは筒の片側の端が閉口端、もう片側は開口端です。

形状は有名なポテトチップスであるチッ●スターの筒のようなものです。

プ●ングルスでもいいです。笑

このタイプは閉管楽器と呼ばれます。

クラリネットを代表とし、そのほかオーボエファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバなどオーケストラで登場する管楽器のほとんどがこのタイプに属する。

 

図で一番下の筒のモデルは両端がともに開口端のものです。

トイレットペーパーの芯を想像していただけるとわかりやすいと思います。

このタイプの楽器は開管楽器と呼ばれます。

オーケストラで登場する楽器としてはフルートが属します。

 

上記をまとめると

 

■開管楽器

両側が開口端の筒

例:フルート

 

■閉管楽器

片側が開口端、もう一方が閉口端

例:クラリネットオーボエファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ

 

ここでご存知の方は疑問に思うかもしれません

閉管楽器は奇数倍音列しか出ないのにクラリネット以外は自然倍音列が出るではないか!!このモデルと対応が間違っている!けしからん!と

 

しかしながら、実際閉管構造なのです。

そもそもクラリネットだけが閉管楽器という分類の意味がわかりません。

随分と悩まされました。

調べても答えは出てこず、、、、

#頑張って探すと書いてありますが、詳細がわからない、、、

ちょこっと答えを言ってしまうと実は我々が自然倍音列だと思ってやまなかった音は

自然倍音列ではなく、自然倍音列ライクな倍音なのです。

 

なぜこのような矛盾が生じているのかについてはこのシリーズの最後の目的地なので

まずは基本的な筒の共鳴を理解することを優先しましょう。

 

次にここで紹介した筒のモデルの中をどのように波が伝播するかについてですが、

これについては簡単に考えていきたいので、1次元系で考えましょう。

本当は筒は筒なので3次元的に内部空間が広がっています。

ですが、今考えたい共鳴に関する波動の進行方向である管の方向の波動が他の方向の波動に比べて支配的だと考えます。

 

逆に管の進行方向のみを考慮しよう!と言い切っても構いません。

それで現象を説明できれば良いですから。

 

まず共鳴をさせるためには管に音波を入れる必要があります。

そのために点音源を用意しましょう。

この点音源からは球状に音波が広がり、管に接した音波が管に入ります。

この時、管がとても細く、音源が管の延長線上にあり、十分に遠ければ、

管に入る音波は平面波と見做すことができます。

 

 

このようにすれば、管の方向のみの考慮で十分に良い精度の状況を作り出すことができます。

この時下図のように音波は伝播します。

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このような系を1方向のみだけ考慮すれば良いので1次元系と呼びます。

ここからはこのような音波の伝播を調べていきたいと思います。

 

とりあえず今日はモデルの紹介とどういった状況を想定して調べていくのかの紹介を行いました。

 

次回からはいよいよ波動方程式の導出と共鳴条件を紹介していきたいと思います!

今日はこのくらいで。

 

 

演奏会の方も是非よろしくお願いいたします!

saagarawq.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

練習日記(2018/3/10, 11) 室内楽のダイナミズムを追って

先週末は土曜日の代表宅合宿、日曜夜の練習と、二日間集中して合わせました。

練習日記としてはアップしていないのですが、実は3月4日に音楽監督である指揮者の濱本広洋先生のご指導を賜り、ベートーヴェンについてコメントをいただきました。

特に楽想の転換点の踏み方について多くアドヴァイスをいただき、ソナタ形式の立体感をより鮮明に描けるようになりました。

やはりプロの音楽家ならではの視点から客観的に助言をいただけるのは団としても、個人としても貴重な機会であるとともに、音楽家として持つべき品格も学べる、本当に素晴らしい経験であります。


さて、濱本先生のご指導や古今の優れたアンサンブルから、如何に潜在する和声的なダイナミズムを演出するかが室内楽において肝であるということを実感しています。

その演出はデュナーミクはもちろんのこと、アゴーギクにおける自然と作為のバランスから成り立っているように思います。

すなわち、一流の演奏家は様々な音色やデュナーミクの幅を持っていると共に、アゴーギクについても多彩なボキャブラリーを有しているのです。

 

例えば、ラフマニノフホロヴィッツといったピアノの巨匠はメヌエットマズルカなど3拍子の曲では決して均等に拍を踏まずバランスを自在に操ります。

指揮者メンゲルベルクは(例え古典であっても)主題ごと、調性ごとに微妙にテンポ感を変えます。 室内楽においても、ロゼやアマールといった戦前の名楽団や戦後でもウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団などはアゴーギクが極めて柔軟でした。

そして、彼らはみな表情を作るために和声的に重要な声部を少し「早出し」しているのです。このようなアゴーギクの微妙な味わいこそがアンサンブルの本来の愉しみではないか、と日々思っております。


サーガラはまだまだ巨匠たちの名演とは程遠いレヴェルですが、彼らの持っていた精神性を少しでも獲得できるよう、精進しております。

今回の演奏会では、特にライヒャについて、旋律の柔軟性、内声やベースの調性感、楽式的な構造の明瞭化を追求しています。

その後も、更に成長したアンサンブルを実現できるよう頑張って参りますので、どうかご声援をお願い致します。

 

サーガラ木管五重奏団第6回定期演奏会
2018年3月21日(水祝)
16時半開場 17時開演
代官山教会

ベートーヴェン/ 弦楽四重奏曲 ハ短調 op. 18-4
ライヒャ/ 木管五重奏曲 イ長調 op. 91-5
モーツァルト/ 歌劇『魔笛』K. 620 序曲

入場無料・全席自由

 

 

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