なぜなぜ管楽器(その4):数学的準備(偏微分のおさらい)
サーガラのホルンです
今回は前回に引き続き微分について書きたいと思います
前回の記事はこちら↓
saagarawq.hatenablog.com
今回書く記事を乗り越えると数学的準備のほとんどが済みます
さて、私たちが住んでいる世界で何かを調べるときには
「いつ」
「どこで」
「なにが」
「どのように」
ということを念頭に置くと思います。
今調べたい音波に置き換えると
「いつ」→ 時刻に
「どこで」→ 位置で
「なにが」→ 波動関数が
「どのように」→ どのように
という対応になると思います。
最後のどのようには対応がそのままですが、
波動方程式を解いた結果で考察するとわかるはずです。
ここでムムム!どうしたら良いのか!と思うことがあります。
前回の記事では1変数の微分について行いましたが、上記の対応を見てわかる通り
今考えたい波動関数は変数が4つもあります。
このときどのように考えれば良いのか、
またどう扱えばいいのか、
今回は多変数の微分について紹介したいと思います。
いきなり答えを書いてしまうと
を使います。
偏微分というのはある1つの変数以外定数と思って微分を行うことです。
例えば関数の時
となります。
偏微分では偏微分であることを示すため
の代わりにという記号を用います。
上段の式はを定数だと思ってで微分を、
下段の式はを定数だと思ってで微分しています。
前回の記事の1変数の微分をマスターしていれば特に問題ない演算かと思います。
全微分との関係
偏微分はある1変数のみに関する変化率であったのに対して
全ての変数が動くときの変化率を全微分と言います。
#本当はもう少し細かい話が色々とあるのですが、ここでは
#全微分をこのように言っておきます。
では、2変数関数に関して全微分を計算して見ましょう。
まずはとの差を計算します。
ここで式をよく眺めてみると、
前半は変数がに固定されての変化率(微分)を求める式に(の偏微分)
後半はが固定されてについての変化率(微分)を求める式になっています。(の偏微分)
ということは全微分と偏微分の関係は以下のようになります。
ここで
一般に関数の全微分は以下のようになります。
まあこの辺りはあまり意識することがないかもしれないので参考程度に