サーガラ木管五重奏団

サーガラ木管五重奏団の紹介や演奏会情報、その他楽団等で使えるお役立ち情報など、様々な情報を提供しています。木管五重奏はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンと、どれも全く異なる楽器のハーモニーが特徴です。我々の演奏会に足をお運びいただけたら幸いです!

練習日記(2017/9/3)

こんばんは

サーガラ団長です

 

9月からは10月21日の演奏会に向けて毎週練習することになりましたが、集中練習期間の初回、3日は『展覧会の絵』の前半を重点的に練習し、ライヒャは1楽章の展開部と3楽章の主題の構造を確認しました。
ムソルグスキーは習作の一例を除いてソナタ形式の作品は書いておらず、もちろん『展覧会の絵』のその例に漏れません。一方でライヒャはソナタ形式の書法が醸成されたウィーン楽派の中心に位置しており、かなり厳格な書法が用いられています。今回の演奏会は性格が対照的ともいえる二曲で構成されているので、そのような構造的な対比もお楽しみいただければと思います。
そしてこの構成の違いというのは少なからず演奏上でも意識する必要を感じました。『展覧会の絵』はプロムナードが循環主題的な役割を演じているものの、各絵画に出てくるモティーフは基本的に一度きりで、それぞれを短いスパンのうちに確実に演出しつくさなければなりません。瞬発力と多彩で時に尖った表現力を要するところが難しさでもあります。一方で部分部分のキャラクターが非常にはっきりしているので、演奏の方向性については作曲者から強いメッセージを感じることができます。特に展覧会の絵は様々なモティーフが代わる代わる出てきて、そのバランス感覚も優れております。私見ですが、ロシアの作曲家はこういった性格的主題のバランスに優れている傾向があるように思います。例えば、『くるみ割り人形』の第二幕なども同様の理由があって人気を博しているといえるでしょう。
ライヒャは対照的に、ソナタ形式で同じ主題が随所で少しずつ形を変えて出現してきます。この時に、如何に主題のアイデンティティを保ちながらその場にあった表現を見出すかということが問題になります。楽章内での一貫性に注意しつつ、しかし一本調子になってはいけないというのが鉄則になるわけです。そこで、微妙なアゴーギクを駆使して主題ごとの表情をはっきりさせていかなければなりません。しかもヴィルトーゾ的な性格も強く、華麗でなくてはなりません。今回はそのように、古典派であっても彩度の高い、けれども古典派らしい構造を意識した演奏を目指してみます。
ムソルグスキーライヒャのいずれも大作かつ難曲で、極端な集中力を要しますが、楽譜に詰め込まれた巨匠の芸術性と真摯に向き合って参りたい次第です。